2021年4月16日に日本でも発売されたXiaomiのAndroidスマートフォンRedmi Note10 Pro。3万800円という低価格帯でありながら1億800万画素のカメラを搭載するコスパおばけスマホを今回レビューしていきます。
カメラ性能やゲーム性能を中心にレビューしていますので参考になれば幸いです。
Redmi Note10 Pro
Redmi Note10 Proは1億800万画素のカメラを搭載したXiaomiのAndroidスマートフォン。
SoCにSnapdragon 732Gを搭載しメモリは6GB、ストレージは128GB(UFS 2.2)と申し分ない性能でディスプレイは60Hz、120Hz切替可能なフルHD+のAMORED。タッチサンプリングレートは240Hzと高めなので反応が遅いと感じることは殆どないと思います。
スピーカーはステレオスピーカーが採用されており、側面に配置されているのでサラウンド感が感じられます。
バッテリーは5020mAhと大容量と通常使用で約2日もちます。33W急速充電により30分で59%バッテリーを充電することができます。
本体デザインも背面はマット仕上げなのですが、角度によって光が美しく反射し上品さが感じられます。
スペック
メーカー Xiaomi カラー グレイシャーブルー、グラディエントブロンズ、オニキスグレー サイズ(高さ/幅/厚さ) 約164 x 約76.5 x 約8.1 (mm) 重量 193g OS MIUI 12 (Android 11準拠) プロセッサー Qualcomm Snapdragon 732G(8nmプロセス) GPU Qualcomm Adreno 618 RAM/ストレージ 6GB/128GB(microSDカード搭載可能)
LPDDR4X RAM/UFS 2.2 フラッシュストレージディスプレイ 6.67インチ AMOLED (有機EL)
DotDisplay解像度:2,400 x 1,080 FHD+
395 PPI
コントラスト比:4,500,000:1
輝度:HBM 700 nit (typ)、1200 nit ピーク輝度 (typ)
DCI-P3 色域
8ビットカラー
HDR 10
リフレッシュレート:120Hz
タッチサンプリングレート:240Hz
読書モード 3.0
サンライトモード 2.0
SGS アイケアディスプレイ認証
SGS性能テスト済み:シームレスプロオーディオ デュアルスピーカー
3.5mmイヤホンジャック
ハイレゾオーディオ認証
ハイレゾオーディオワイヤレスビデオ再生 HDR10映像コンテンツ再生時のHDR表示に対応
YouTube:2160p 60fps HDR再生まで可能リアカメラ 【1億800万画素 広角カメラ】
Samsung ISOCELL HM2
0.7μmピクセルサイズ、9-in-1 2.1μmのスーパーピクセル
1 /1.52インチセンサーサイズ
f/1.9
【800万画素 超広角カメラ】
Sony IMX355
FOV 118°
f/2.2
【500万画素 望遠接写カメラ】
OmniVision OV5675
f/2.4
AF
【200万画素 深度センサー】
f/2.4フロントカメラ Sony IMX471 1/3
f/2.45 1600万画素バッテリーと充電 5020mAh (typ) 大容量バッテリー
33W 急速充電セキュリティ アーク型 側面指紋センサー
AI顔認証NFC 対応 SIMカード デュアル NanoSIM スロット. microSDカード同時搭載可能 ネットワーク 対応ネットワークバンド:
4G:FDD-LTE B1/2/3/4/5/7/8/12/17/18/19/20/26/28/66
4G:TDD-LTE B38/40/41(2545-2650MHz)
3G:WCDMA B1/2/4/5/6/8/19
2G:GSM 850 900 1800 1900 MHz
対応ワイヤレスネットワーク:
2.4GHz/5GHz Wi-Fi
Bluetooth 5.1ナビゲーションと測位 GPS:L1 | Galileo E1 | Glonass L1 | Beidou B1 センサー 近接センサー|360°光センサー|加速度計|電子コンパス|
ジャイロスコープ|リニア振動モーター|IRブラスター防滴、防塵 IP53 パッケージ内容 Redmi Note 10 Pro 本体 / ACアダプタ / USB Type-Cケーブル /
SIM取り出しツール / ソフトケース / ユーザーガイド /
保証書 / 画面保護シート(貼付済/試供品) 商品ページを見る
開封・初期設定
開封や初期設定の様子は動画にしました。
それにしてもほんと美しいデザイン。
Xiaomi製スマートフォンって安価で買える割にはしっかりとした作りですし、画面保護フィルムや保護ケース、ACアダプターに充電ケーブルと必要なアクセサリー品が揃っているので、買ってすぐに使えますし、別途何か買う必要もないので助かります。
SIMスロットもトリプルスロットのため、MicroSEカードと2枚のSIMカードを同時使用することができます。
キャリアスマホですとシングルスロットだったりするので格安SIM運用している方には嬉しいかも。
初期設定時にSIMを挿さないとGoogleにログインできずセットアップが終わらない
現在販売されているRedmi Note 10 Proはどうなのか不明ですが、発売日当初のロットはSIMを挿していない状態でセットアップを進めると、Googleアカウントのログイン画面で進行しなくなる不具合がありました。
これに関してはWi-Fi設定の所で「スキップ」を選び、セットアップを進め、初期設定完了後にWi-Fiを有効にし、最新のファームウェアをダウンロード・インストールすることで初期設定画面でもGoogleアカウントのログイン認証を行うことができます。
Redmi Note10 Proの性能をチェック
冒頭では一通りRedmi Note10 Proの性能についてまとめて話しましたが、ここからはより深堀りして性能チェックしています。
スピーカー性能
Redmi Note10 Proにはステレオスピーカーが搭載されており、従来モデルのRedmi Note 9Sと比べて音質が向上、ステレオスピーカーならではの臨場感あるサウンドが楽しめるようになりました。
最大音量にしても音割れしないのでミドルスペックスマートフォンにしては良い音は出ている方ですが、iPhoneSE2と比べると本体材質の違いなのかモコモコした音質でキレが弱い印象。
良い音出ているのですが個人的にはもっと音に厚みがあればいいなと思いました。
カメラ性能(撮影サンプル有り)
静止画
標準カメラ
標準カメラには108MP撮影が可能なSamsung ISOCELL HM2センサーを搭載。
1/1.52型のセンサーとF1.9の明るいレンズの組み合わせで被写体はくっきり、ポートレートモードを使わなくても周りがふわっとボケる写真が撮れます。
色味は肉眼よりも少し鮮やかさがありますがナチュラルな仕上がりです。
広角カメラ
広角カメラはMi Note10のようなAFは搭載しておらず、固定フォーカス。
イメージセンサーがSony製(IMX355)なので、標準カメラと比べるとやや青紫寄りのホワイトバランス。
マクロカメラ
個人的にRedmi Note10の良さを実感出来たのはマクロカメラ。画素数は500万画素と低いのですが、肝心なのは描写力。
ノイズは目立つものの、ハイエンドスマホに搭載されているマクロカメラと引けを取らないくらい色鮮やかなマクロ写真を撮影することができます。
AF搭載で、プロモードだと手動でピント調整も可能。より攻めた撮影を行うことができます。
ちなみにマクロカメラに搭載されているイメージセンサーはOmniVision OV5675。
(※中央の白いバーを左右に動かすと比較できます)
またマクロカメラは2倍デジタルズームが可能。ズームすれば肉眼では分からない所もより鮮明に写し出すことが出来ます。
ポートレート
ポートレート撮影はこんな感じ。
擬似的に背景をぼかしているので違和感はありますが、被写体だけクッキリさせたい時、人物撮影とかにはポートレートの効果が期待できます。
ポートレートモードで撮影した写真は後でぼかし加減やライト効果も挿入できるので、好みの写真に仕上げることができます。
撮影後でも透かしを消せる
透かし有り設定で撮影しても後から編集で消すことが出来るので、透かし有りなしわざわざ2枚写真取らなくて良いのは有り難いです。
動画
動画撮影ではRedmi Note 9Sと比べて、1080p60fps撮影時のAF速度が向上し、画質がよりハッキリとした映りになった印象です。
マイクゲインが低くなってしまったのが気になる所。
後、手ブレ補正は電子式のみで1080p30fps以下でないと補正がかからないため、その辺りは上位モデルとの差別化が図られていると想像できます。
マクロ 広角 標準 撮影可能解像度(動画) 720p30fps
1080p30fps720p30fps
1080p30fps720p30fps
1080p30fps
1080p60fps
4K30fps
AnTuTuベンチマーク
AnTuTu V9.0.4-OBでの計測結果は総合で343,005点。
ミドルスペックスマートフォンにしては結構出ている感じで動作が重いというシーンもあまりなく、基本的にキビキビと動きます。
ゲーム性能
MIUI12.5にしたらカクつくようになった
MIUI12.5にしたらレンダリング能力が20倍向上するらしいのですが、逆にゲームのカクつきがひどくなりました。
恐らく省電力性能向上が原因だと思われますが、初めてRedmi Note10 Proを使った人は「え?こんなに性能低いの?」とガッカリされるかもしれません。
ただ、ゲームのカクつきに関しては「ゲームターボ」という機能を使えば改善される場合があります。
ゲームのカクつきは「ゲームターボ」で解決
ゲームターボを行えば、プロセッサ、メモリなどがゲームに最適化されるため、通常時よりもパフォーマンスが向上します。
プロセカもスムーズにプレイできました。
ゲームが重ければ試しにゲームターボを有効にしてみてください。
Rakuten LinkでWi-Fi有効時非通知発着信
この記事でも語りましたが、Redmi Note10 ProにRakuten UN-LIMITのSIMを入れてRakuten Link経由で電話しようとすると相手に非通知で発信されてしまう、着信時も同様の症状を確認しています。
Redmi Note10 ProでRakuten Linkを使用する時に非通知発着信問題がありましたが、2021年10月7日に再調査した所、発信・着信共に番号通知されることを確認しています。
Rakuten Linkの非通知発着信の件についてはこちらの記事でまとめています。
使ってみて気になったこと
概ね満足しているのですが、Redmi Note10 Proを使ってみて気になったこともまとめてみました。
ゲームが不安定
上記でもお話しましたが、MIUI12.5以降ゲームパフォーマンスが大幅に低下しており、ゲームによってはカクつきが酷いこともあります。
それについては「ゲームターボ」を有効にすれば大抵のゲームは改善されますが、新たにゲームを入れた時に毎回ゲームターボを有効にするのは手間に感じています。
全てのカメラで光学式手ブレ補正がない
個人的に致命的だなと思ったのが手ブレ補正。
動画撮影時は電子手ブレ補正が効きますのでまぁまぁブレを抑えてくれるのですが、
写真撮影は一切手ブレ補正が効かないため、しっかりフォールドしておかないと、ブレた写真を量産する羽目になります。
特にマクロ撮影時は被写体にグッと寄るため、撮影が困難です。
後、動画撮影時も手ブレ補正が効かないので解像感ある写真や動画を撮るのは至難の業です。
動画撮影中、カメラを切り替えられない
Redmi Note 10 Proは動画撮影中にカメラを切り替えることができませんので、標準、広角、マクロ、それぞれのカメラで撮影したい時は一度録画を止める必要があります。
HDR動画再生が不安定?
YouTubeでHDRしようとすると何も設定しなければHDR再生できるのですが、画質を2160p 60fpsを選ぶとHDR再生ができなくなる症状を確認しています。
一度動画を閉じて再生すればまたHDR再生できるので特に気にしていません。
(プライムビデオは高画質再生不可。iPhoneSE2では最高画質5.8GB/時に対しRedmi Note10 Proでは0.46GB/時とかなり低め。)
背面はガラスなので落とすと即割れる
背面はガラス素材なので打ちどころが悪いと画像のように簡単にひび割れてしまいます。
幸いにも筆者のRedmi Note10 Proは背面ガラスが割れただけでほかは問題ないのですが、縦長のスマホは手から落下しやすいので、持ち歩いたり使用する際は保護ケースにしっかり装着しておくことをおすすめします。
Redmi Note10 Proのレビューまとめ:デザイン良し、性能良し、これでよし。
Redmi Note10 Proの評価をまとめるとこんな感じです。
- 上品な本体デザイン
- 本体サイズと比べて軽量(193g)
- ステレオスピーカー
- 60Hz、120Hz切替可能な6.67インチフルHD+AMOREDディスプレイ
- 5020mAh (typ) 大容量バッテリー
- 108MP広角、超広角、マクロ・深度測定用カメラ搭載で幅広い撮影シーンで活躍できる
- マイクロカメラがAF対応でめちゃくちゃ綺麗に撮れる
- 全てのカメラで光学式手ブレ補正がない
- 動画撮影中、カメラを切り替えられない
- マイク性能がやや劣る(ゲインが低い)
- YouTubeでのHDR動画再生がやや不安定
- ゲームターボを使用しないとまともに遊べれない
- Rakuten LinkでWi-Fi有効時非通知発着信
- 背面ガラスパネルが割れやすい
本体デザインも美しく性能もネットサーフィンや動画視聴、SNSなど普段良く利用するサービスはサクサクですし、ゲームがモッサリしていたらゲームターボを有効にすれば割とスムーズに動きます。
カメラは光学手ブレ補正がないもののミドルスペックスマートフォンにしては写真動画共に綺麗に撮れますし標準、広角、マクロ撮影ができるので幅広い撮影シーンに活躍できます。
バッテリーも2日持ち、画面は大きくて綺麗。
これで発売価格が税込3万4800円なのだから、ほんとコストパフォーマンスに優れたスマートフォンだと思いました。